特定保健用食品(トクホ)の商品で中性脂肪は減らせるのか

CMや広告などで中性脂肪の減少効果を謳っている特定保健用食品、いわゆるトクホの存在を目にします。

こういった特定保健用食品の商品には、本当に中性脂肪を減らせる効果があるのでしょうか?

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特定保健用食品の定義とは?

特定保健用食品の商品に中性脂肪を減らす効果があるのか知るためには、まず「特定保健用食品」がどんなものなか知る必要があります。

特定保健用食品いわゆるトクホに、漠然と「健康に良い食品」というイメージを抱いている人もいるでしょう。世の中には健康に良い食品というのは本当に多く存在しており、極端なことを言えば野菜も健康によい食品です。

こういった一般的な健康に良いとされる食品と特定保健用食品の大きな違いは、国にその効果を認められているかどうかという点にあります。商品を特定保健用食品と売り出す場合には、まず国にその商品が有している健康効果や安全性を示す科学的根拠を提示し、審査を受ける必要があります。

そして、消費者庁長官からその健康効果を認められて初めて「特定保健用食品」として売り出せるのです。

つまり特定保健用食品として売り出しているということは表示されている健康効果を支える科学的根拠があるということですので、特定保健用食品で中性脂肪を減らすことは十分可能だといえるのです。

トクホが中性脂肪を減らす仕組みは?

中性脂肪を減らす効果があるトクホに認定されている商品はいくつか存在しており、含まれている成分にも違いがあります。当然成分が違くなれば、中世脂肪を減らす仕組みも異なってきます。
いくつかトクホ商品に含まれている中性脂肪を減らす成分を紹介しましょう。

・EPA(エイコサペンタエン酸)
EPAは青魚に多く含まれている必須脂肪酸であり、中性脂肪を下げる効果があるとして有名です。
その効果の高さから中性脂肪値が高い場合は、EPAが豊富に含まれる青魚を積極的に摂取するように勧められるほどです。

体内に摂取されたEPAは小腸から吸収される中世脂肪を抑制するだけでなく、肝臓でも酵素の働きを阻害し糖などを原料とした中性脂肪の合成を抑制します。

さらに血液中に存在している中性脂肪の代謝を促進作用もあり、これらの複数の効果によって中性脂肪を減少させられます。

・DHA(ドコサヘキサエン酸)
EPAと並んで中世脂肪を減らす成分として有名なのが、DHA(ドコサヘキサエン酸)です。DHAには肝臓での中性脂肪の合成を抑制する効果があります。

肝臓で合成された中世脂肪は、同じく肝臓で合成されたコレステロールとくっついた「VLDL(超低比重リポタンパク)」の状態になることで、初めて血液に溶け込んで体中を移動できるようになります。

そのためDHAを摂取して肝臓での中世脂肪の合成量が減ると、その分血液中に流れ込むコレステロールの量も減るため、動脈硬化の予防につながります。

・ケルセチン配糖体
ケルセチン配糖体は、玉ねぎやりんごといった野菜や果物に含まれているポリフェノールの一種であり、元は別々の成分であった「ケルセチン」と「糖」を結合して作られたものになります。

元になっているケルセチンは、脂溶性(脂になじみやすい性質)であるため、水分量が多い人の体内では吸収されにくいという欠点がありました。

しかし、糖と結合することで単体で存在しているときよりも水に溶けやすくなり、体内での吸収率も高くなったのです。

そんな体内で吸収しやすくなったケルセチン配糖体には、脂肪分解酵素の働きを活性化させる作用があるため、体内に蓄積された中性脂肪を分解して減らせます。

・難消化性デキストリン
野菜に多く含まれていることで有名な食物繊維ですが、その中には水溶性食物繊維に分類される「難消化性デキストリン」という成分も存在します。

この難消化性デキストリンは食事と一緒に摂取されることによって、食事に含まれる脂質などの中性脂肪の増加の原因となる栄養素の吸収を遅らせます。

トクホに認定されている商品はこういった成分を含んでおり、中性脂肪対策に有効だといわれています。

トクホに認定されている商品は?

トクホに認定されており、中世脂肪を減少させる効果をもつ商品もいくつか紹介しましょう。

・伊右衛門 特茶
「伊右衛門 特茶」はサントリーから販売されている緑茶で、トクホ飲料の中では初めて脂肪の分解に目を付けて作られた商品です。特茶には上で紹介したケルセチン配糖体が豊富に含まれており、中性脂肪の減少効果が期待できます。

どうしてもトクホの商品は健康効果を重視して味に癖が出てしまうケースが多いのですが、特茶はトクホ飲料の中でも非常に飲みやすく、一度飲んだ人が「飲み続けたい」と思える商品となっています。

中性脂肪を下げるためには、食生活の改善でも運動でも例外なく「継続」が大切です。そういった意味では、飲み続けられるという点は特茶の最大の強みといえるかもしれません。

・イマークS
「イマークS」はニッスイから販売されているドリンクで、EPAやDHAが豊富に含まれています。
ニッスイというと缶詰などの魚関連の商品を思い浮かべますが、EPAやDHAは青魚に豊富に含まれる成分でもあるのでニッスイがイマークSを手がけたのもうなずけます。

ニッスイが行った臨床試験によって、「イマークSを1ヶ月以上飲み続けることによって、血中の中世脂肪値を平均約20%低下させられた」というデータもとれており、この数値からも効果の高さがうかがえます。

・ペプシスペシャル
「ペプシスペシャル」はサントリーから販売されている炭酸飲料で、難消化性デキストリンを豊富に含んでいます。従来の炭酸飲料には「太る元」というイメージも強くありましたが、そんなイメージとは正反対の中世脂肪の吸収を抑える効果を謳っており、その効果だけでなくインパクトも大きい商品です。

元々存在している炭酸飲料「ペプシ」をベースに作られていますが、なるべくペプシ本来の味を崩すことなく、トクホ商品として開発されており人気も高いです。

今回は中性脂肪を減らす特定保健用食品について紹介しましたが、特定保健用食品は残念ながら医薬品とは全く違うものであり、飲めば劇的に中性脂肪値を改善できるというものでもありません。

そのため特定保健用食品だけで中性脂肪を減らそうとするのではなく、基本的な食生活の改善や運動といった対策と組み合わせて使うことを心がけましょう。

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