中性脂肪を下げる油と上げる油があるんです!

中性脂肪が気になる人の中には「油は敵!!」と思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、実は油の中には中性脂肪を上げる油だけでなく、中性脂肪を下げてくれる油があるのです。ここでは脂肪酸の種類とあわせて、中性脂肪に影響を与える油を紹介していきます。

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知っておきたい3つの脂肪酸!

油や脂肪の種類というのは、その中に含まれている脂肪酸によって決まります。まずは3つの脂肪酸とそれぞれに該当する油についてです。

▼飽和脂肪酸
飽和脂肪酸は、融点が高く常温では個体の状態を保っています。そのため飽和脂肪酸に分類される油や食品を体内に取り込んでも、人の体温では固体から液体に溶かすことが難しく、体内に固体として残りやすいため中性脂肪やコレステロール値が上昇しやすくなります。

飽和脂肪酸が多く含まれている油としては、パーム油、ヤシ油、ココナッツオイルなどの植物性油です。ただし、例外としてココナッツオイルは「中鎖脂肪酸」といわれる消化が早い油であり、他の脂肪酸と違い中性脂肪を減らす効果があります。

飽和脂肪酸が多く含まれている食品は、肉の脂身、バラ肉、鶏肉(皮)ベーコンバター、生クリームといった動物性食品などです。

これらの油や動物性食品は普段から大量に摂取してしまいがちなので、意識して摂取量を減らす必要があります。

▼多価不飽和脂肪酸
多価不飽和脂肪酸は下で紹介する一価不飽和脂肪酸とともに「不飽和脂肪酸」に分類されています。そして、この多価不飽和脂肪酸はさらに「オメガ3」「オメガ6」に分類できます。

・オメガ3系脂肪酸
オメガ3系に分類される油や食品には、中性脂肪を血液中に運ぶための輸送カプセル「VLDL」が余分に作られてしまうのを抑える働きがあります。また動脈硬をのきっかけとなる血栓ができるのを予防する効果もあるため、中性脂肪値を気にするなら積極的に摂取したい脂肪酸です。

オメガ3に分類される油は、えごま油、亜麻仁油、くるみ、しそ油、菜種油(キャノーラ油)などであり、主成分はα‐リノレン酸です。オメガ3に分類される食品は、EPAやDHAが含まれるさんまや鯖といった青背の魚です。

・オメガ6系脂肪酸
オメガ6系に分類されるものには、中性脂肪や悪玉コレステロールを一時的に減らす効果があるのですが、一方で摂取しすぎると善玉コレステロールも減らしてしまう、アレルギー反応が出るといった欠点もあります。

オメガ6系の油に分類されるのは、ひまわり油、コーン油、大豆油、ラー油、ごま油、サラダ油などであり主成分はリノール酸です。また市販の揚げ物や惣菜、加工食品にも多く含まれており、現代人はこういったものを多く食べるため、意識しなくても普段の生活でオメガ6脂肪酸は十分摂取できています。
むしろ現代人は市販の揚げ物や惣菜、加工食品を摂取する機会が増えているため、摂取量を制限した方がいいくらいです。

▼一価不飽和脂肪酸
もうひとつの不飽和脂肪酸である一価脂肪酸は「オメガ9系脂肪酸」とも呼ばれており、血液中の悪玉コレステロールを減少させ、動脈硬化を予防する作用があります。オメガ6系脂肪酸と比べると悪玉コレステロールを減少させる力は弱いですが、善玉コレステロールを減少させることはありません。

一価不飽和脂肪酸には分類されている油には、オリーブ油、菜種油(キャノーラ油)などが分類されており、主成分はリノール酸です。

油や脂肪はバランスよく!

ここまで様々な脂肪酸について説明してきましたが、特に覚えておいてほしいポイントは次の3つです。

・オメガ3系の油は中性脂肪を下げる効果がある!
・オメガ9系の油はコレステロールの悪玉を減らし、善玉を増やすため動脈硬化を予防できる!
・飽和脂肪酸は中性脂肪を上げる元になるので控える!

これらのポイントを踏まえた上でこれらの脂肪酸をどれくらいの比率で摂取すればいいのかというと次のようになります。

飽和脂肪酸1 : 多価不飽和脂肪酸1 : 一価不飽和脂肪酸1.5

それぞれの脂肪酸のメリット、デメリットを紹介してきましたが、やはりどの種類の油や脂肪も摂りすぎれば肥満などの原因になりますし、不足すれば血管がもろくなるなどの不都合も出てきます。

そのため、上で紹介した割合を目安に1日の油の摂取量を考えるといいのですが、中性脂肪を減らすため、増やさないためには次のような方法をおすすめします。

・料理をするときはオリーブ油(オメガ9脂肪酸)を使うようにする
・ドレッシングなどの加熱が必要ないものには、えごま油や亜麻仁油を使う
(オメガ3脂肪酸に分類される油は熱に弱く酸化しやすいため)
・魚(オメガ3脂肪酸)料理の頻度を増やす
・肉(飽和肪酸)料理の頻度を減らし、肉類を使うときはなるべく脂肪分の少ないものを使う
・気付かないうちに過剰摂取している揚げ物、惣菜、ファーストフード、菓子類(オメガ6脂肪酸)を控える

こういった方法を実践すると中性脂肪を下げつつ、他の病気などのリスクも軽減できます。

油はもちろん、糖質にも注意が必要!

ここまで中性脂肪を下げる油や上げる油について紹介してきましたが、中性脂肪が気になる場合には脂だけでなく、「糖質」にも注意してください。

どうしても「中性脂肪」という言葉から「脂肪や油を控えればいいんだ!」と勘違いしがちですが、実は体の中では糖質が原料となって中性脂肪が合成されます。

糖質は砂糖が入った甘いものだけでなく、私たちの主食であるお米、パン、麺類といった炭水化物にも含まれています。そのため主食を食べ過ぎるような食生活も真っ先に改善する必要があるのです。

油にはいろいろな種類がありますが、すべての油が中性脂肪を上げるわけではなく、中には下げてくれる油も存在します。油を自分の味方にして、なおかつ炭水化物などの糖質も摂りすぎないように気をつけましょう。

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