中性脂肪値が高い人ほど痛風になるリスクが高い

「中性脂肪値が高い」と言われると真っ先に「肥満」や「動脈硬化」といったキーワードが頭に浮かんできます。

しかし、中性脂肪値が高い人は痛風になるリスクも高いと言われているのです。

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痛風とは?

まずは痛風がどういった病気なのかみていきましょう。痛風というのは体の中に尿酸がたまり、これが結晶化することによって関節に炎症が発生する病気です。

特に足の親指のつけ根に激痛を感じることが多く、痛風を放っておくと激しい痛みを伴う関節炎を繰り返すのはもちろんですが、最終的には腎臓にも悪影響を及ぼすことになります。

この痛風の原因は血液に含まれる「尿酸」です。血液に含まれる尿酸の量が多い=尿酸値が高い状態を「高尿酸血症」といい、これを放っておくと尿酸が尿酸塩という結晶になり、関節に激しい痛みをともなう炎症が発生するのです。

この痛風の原因となる尿酸は、細胞の中に存在する核酸の構成物質となっているプリン体が肝臓で分解されることによって生み出される老廃物です。

痛風と中性脂肪の意外な関係

痛風の原因となるのは血液中の尿酸であり、この尿酸はプリン体が分解されることで生み出される老廃物です。ということは体の中のプリン体が増えると、その分尿酸の量も増え痛風になる可能性が高まるということです。

このプリン体の増加に、中性脂肪が関係しているのです。中性脂肪は体内に入ると、リポたんぱく質という輸送カプセルに乗って血液中を移動します。

ここで中性脂肪は一旦「脂肪酸」と「グリセロール」へと分解され、細胞内に吸収されます。そして吸収された脂肪酸とグリセロールは、再び細胞内で中性脂肪に再合成されて蓄積されていきます。

これがいわゆる脂肪の状態なのですが、体が普段から使っている糖などのエネルギーが不足するとこの細胞に蓄積された中性脂肪が血液中に流れ出ていき、再び脂肪酸へと分解されていくのです。

この脂肪酸はエネルギーとして消費されますが、エネルギーとして消費されなかった脂肪酸は肝臓へと運ばれて、再び中性脂肪へと再合成されるのです。

このときに肝臓では核酸の材料となる糖も増加するため、結果的に核酸の合成量も増えます。最初にも説明しましたが、プリン体は核酸の構成物質です。
つまり核酸の合成量が増えるということは、その分プリン体の量も増加するということなのです。

このように中性脂肪の増加は、痛風の原因となるプリン体の増加に関係しています。そのため、中性脂肪の数値が高い「高中性脂肪血症」を発症している患者の8割ほどが、痛風のきっかけとなる「高尿酸血症」の症状も患っているといわれています。

様々な病気のベースとなる内臓脂肪

ここまで紹介したように中性脂肪値が高いと、その分痛風が発生するリスクも高まります。しかし、中性脂肪の増加が招く病気は痛風だけではありません。

中性脂肪というのは、非常時のエネルギー源として役立ちますが、摂取量が多かったり運動不足の状態が続くと、エネルギー源として消費されず体内に脂肪として蓄積されていく一方になります。

このように中性脂肪が体内に蓄積されてできる脂肪には「内臓脂肪」と「皮下脂肪」があるのですが、内臓脂肪の増加は痛風以外にも次のような病気を引き起こします。

・動脈硬化
・高脂血症
・血栓症
・高血圧
・糖尿病

内臓脂肪の増加は様々な病気のベースともいえるため、内臓脂肪の増加に関わる中性脂肪の数値の上昇には日頃から気を付けていく必要があります。

一度痛風を経験した人はあまりの激痛から「二度とあの痛みを経験したくない…」と思うそうです。

中性脂肪の増加は、そんな痛風を引き起こすきっかけに十分なり得ます。そしてさらにいうなら痛風以外の生活習慣病などを引き起こすきっかけにもなるのです。

「中性脂肪」は健康診断では数ある検査項目の中のひとつに過ぎませんが、その数値が体に与える影響は計り知れないのです。

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