中性脂肪と体脂肪と皮下脂肪の違い

「脂肪」という字がつく言葉はいろいろありますが、みなさんはこの言葉の意味をしっかりと理解できていますか?「○○脂肪」の言葉の意味を理解することは、健康への第一歩です。

ここではよく耳にする○○脂肪の違いを説明していきます。

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「皮下脂肪」と「内臓脂肪」とは?

まずは一番よく耳にする「体脂肪」から説明していきます。
体脂肪とは、簡単にいえばその名の通り体の中に存在する脂肪の総称です。

人は身体を動かすためにエネルギーを利用しますが、このエネルギーの源は主に食事から摂取します。しかしこのエネルギー源が利用されない場合は、体の中に脂肪として蓄積されていきます。
この蓄積されていった脂肪が体脂肪なのですが、体脂肪は次の2つに分類されます。

・皮下脂肪
皮膚の下部に存在する皮下組織に蓄積される脂肪を「皮下脂肪」といいます。特に太ももやお尻などの下半身につくことが多く、男性よりも女性に多くつきやすいという特徴があります。

皮下脂肪は皮膚の下にあつまる脂肪のことなので、簡単にいえば指でつまめる脂肪が皮下脂肪だといえます。

この皮下脂肪が蓄積すると皮下脂肪型肥満になりますが、特に下半身の肉付きがよくなることから「洋ナシ型肥満」とも呼ばれています。

・内臓脂肪
内臓まわり(腸間膜)に蓄積される脂肪を「内臓脂肪」といいます。腸や肝臓といった内臓の周辺に脂肪が蓄積されるため、皮下脂肪とは違い腰の周辺が大きくなりやすく、女性よりも男性に多くつきやすいという特徴があります。

また内臓脂肪は内臓周りに蓄積される脂肪であり、言い換えれば体の奥のほうに蓄積されるものです。そのため皮下脂肪のように指でつまむことはできません。

この内臓脂肪が蓄積すると内臓脂肪型肥満になりますが、特に腰周辺が大きくなりやすいことから「リンゴ型肥満」とも呼ばれています。

皮下脂肪も内臓脂肪もどちらも体脂肪ではありますが、特に内臓脂肪が蓄積されてなる内臓脂肪型肥満は、健康に害を及ぼす可能性も高く注意が必要です。

内臓脂肪が蓄積されることで特に問題になるのは、高血糖、高血圧、中性脂肪の増加などです。つまり内臓脂肪型肥満は、糖尿病、高血圧症、脂質異常症などの生活習慣病の引き金となる可能性が高いということです。

中性脂肪とは?

ここまで「体脂肪」「皮下脂肪」「内臓脂肪」の3つの「○○脂肪」について、説明してきました。
しかしみなさんの中には、これ以外にも「中性脂肪」という言葉を聞いたことがあるという人もいるのではないでしょうか?

体脂肪は皮膚の下や内臓のまわりに蓄積された脂肪でしたが、中性脂肪は血液中に存在する「血中脂質」です。血中脂質は、血液に溶け込むことで体の全身にくまなく行き渡り、主にエネルギー源や細胞膜の材料として活躍します。

血中脂質は中性脂肪を含む4つの脂質で構成されています。

・中性脂肪
人は様々な栄養を体のエネルギーとして利用しており、中性脂肪もそのエネルギー源の中のひとつです。人が栄養をエネルギーとして利用される場合は、最初に糖質が使われます。

そして糖質などの普段使われるエネルギーが不足してしまった場合は、中性脂肪が分解されてエネルギーとして利用されます。

しかし体の中のエネルギーが余っている状態で利用されることのなかった中性脂肪は、体脂肪として体に蓄積されていきます。そして、再び糖質などのエネルギー源が不足すると体脂肪が分解されて、エネルギーとして利用されるのです。

つまり中性脂肪は、体のエネルギー源でもあり、体脂肪の元ともなる脂質だということです。

・コレステロール
中性脂肪は体のエネルギー源で体脂肪の元にもなる脂質でしたが、コレステロールは細胞膜やホルモンの材料となる脂質です。細胞は全身の臓器等を構成するものですから、人間が生きていく上でコレステロールは必要不可欠なものです。

しかし、体内で増えすぎたコレステロールは血管に染み込んでいき、動脈硬化の引き金となるので注意が必要です。

・リン脂質
リン脂質はコレステロールと同じように細胞膜の材料となる脂質です。
またリン脂質には、中性脂肪とコレステロールを血液に溶け込みやすくする働きがあります。

中性脂肪とコレステロールの働きは紹介しましたが、その性質上ふたつの脂質は体のすみずみまで届けられなければいけません。
しかし脂質は文字通り「脂」なので、簡単に血液に溶け込めません。
そこで中性脂肪とコレステロールは、水と油を両方なじませる性質のあるリン脂質に覆われることによって、血液中に流れ出れるのです。

・遊離脂肪酸
遊離脂肪酸は、体の中にエネルギー源として蓄積されていた中性脂肪が分解されたものです。
中性脂肪はそのままではエネルギーとして利用できず、分解されて遊離脂肪酸になることで初めてエネルギーとして利用できるのです。

中性脂肪を含む血中脂質は増えすぎると肥満や動脈硬化を招きますが、人が生きていく上で欠かせない脂質でもあるのです。

体脂肪、皮下脂肪、内臓脂肪、中性脂肪…。「脂肪」の文字がつく言葉はついついひとまとめにしてしまいがちですが、実はそれぞれ違ったものであり、脂肪の種類によってどんな病気になりやすいのかも変わってきます。

それぞれの脂肪の違いをしっかりと理解して、自分の健康へ役立ててみてください。

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