中性脂肪が作られる仕組みと蓄えられる仕組み

体のエネルギー源として働く中性脂肪ですが、増えすぎてしまうと動脈硬や肥満といった体に良くない状態を招くきっかけとなってしまいます。

中性脂肪は体の中でどのように作られ、どのように蓄えられていってしまうのでしょうか?

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中性脂肪の材料は「三大栄養素」!

中性脂肪は体の中で作られますが、その際の材料は食事から摂取することになります。体内で中性脂肪の材料となる栄養素は次の3つです。

・脂質
・糖質
・タンパク質

この3つの栄養素は「三大栄養素」と呼ばれており、人間の体には必要不可欠なものです。
タンパク質は体の筋肉や血液といった部分の材料として使われるため、比較的すぐに消費されていきます。しかし、脂質と糖質は中性脂肪を増やすおおきな原因にもなりえます。

「中性脂肪」という言葉には脂という言葉が入っているため、中性脂肪を減らすために脂質、つまり脂っこいものを控えるようにする人が多いです。

これは間違いではないのですが、実は脂質と同じくらい糖質(炭水化物)の摂取量も中性脂肪の量に関係してくるのです。

中性脂肪の作られ方は2つ

中性脂肪は体の中で作られるのですが、その仕組みは2通りあります。

・食べ物から作られる経路
脂質や糖質を食べ物から摂取した場合、これらは十二指腸で分泌されているリパーゼ(脂肪分解酵素)によって、脂肪酸とグリセリンに分解されます。
この脂肪酸とグリセリンは小腸に吸収された後、小腸壁という場所で再び中性脂肪に合成されます。

・肝臓で合成される経路
肝臓で中性脂肪が合成される場合は、食べ物の糖質から作られるグリセリンと血液中にある脂肪酸を原料にします。

中性脂肪が運ばれる仕組み

2通りの方法で作られた中性脂肪を全身に運ぶためには、血液を利用する必要があります。
しかし中性脂肪はその名のとおり脂なので、そのままの状態では血液に溶け込めません。

そこで中性脂肪は血液の中で「リポタンパク」という粒子に組み込まれます。
リポタンパクの粒子の外側は水分に溶け込みやすいタンパク質やリン脂質で構成されています。
そのためこのリポタンパクの中心部分に組み込まれることで、中性脂肪は血液に乗って全身に移動できるようになるのです。

リポタンパクは構成されている脂質とタンパク質の割合で4つの種類に分類されるのですが、その中でも中性脂肪が多く含まれるのが、次の2つです。

・カイロミクロン
リポタンパクの中で最も大きく、中性脂肪を豊富に含んでいるのがカイロミクロンというリポタンパクです。カイロミクロは小腸で作られた中性脂肪を取り込み、血液に流れ出ていきます。
そして、分解酵素の作用を受けることで中性脂肪は遊離脂肪酸とグリセリンに分解されて、カイロミクロンから離れていきます。

遊離脂肪酸は中性脂肪が分解した姿であり、この形にならないと体の中でエネルギーとして使えません。

つまりカイロミクロンに取り込まれ血液に流れ込み、有利脂肪酸へと分解されることによってはじめて中性脂肪はエネルギーとして使われるというわけなのです。

・VLDL(超低比重リポタンパク)
カイロミクロンが小腸で作られたリポタンパクだったのに対して、VLDLは肝臓で作られるリポタンパクであり、肝臓の中性脂肪を取り込んで血液に流れていきます。

ここでもカイロミクロンと同様に分解酵素の力で中性脂肪が分解されていき、遊離脂肪酸が作られ体のエネルギーとして活躍します。

中性脂肪が蓄えられる仕組み

ここまでの説明からわかるとおり、中性脂肪は小腸や肝臓で作られリポタンパクに溶け込むことによって血液に流れ出ます。そして、分解酵素によって遊離脂肪酸へと姿を変えて、晴れてエネルギーとして消費されます。

しかし、体に取り込まれた中性脂肪の全てがエネルギーへと姿を変えるわけではありません。体に取り込まれた中性脂肪がエネルギーへと姿を変えるのは、あくまで体の中のエネルギーが不足してしまったときです。

つまり、消費するエネルギーより食事などから摂取するエネルギーの量が多い状態が続いてしまうと、体の中の中性脂肪が使われる機会がなくなるため中性脂肪が体の中に蓄えられていってしまうのです。

もちろん中性脂肪には非常時のエネルギーや体温調整といった大切な役割があるため、体にとっては必要不可欠な存在です。しかし大量に中性脂肪が蓄えられてしまうと、肥満や動脈硬化を引き起こしてしまいます。

中性脂肪は食事から得られる栄養素を元にして、体の中で作られていきます。

そして体を動かすエネルギー源として活躍しますが、「摂取エネルギー>消費エネルギー」の状態が続いてしまうとどんどん中性脂肪が体内に蓄えられてしまうのです。
中性脂肪を体にとって良い存在にするためにも、健康診断を受ける際にはしっかりと中性脂肪の値に気を付けるようにしましょう。

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