肥満の人は必ずしも中性脂肪が高くなるのか

健康診断で中性脂肪の値が高いと診断された人の多くは、肥満傾向にあるといわれています。

このことからも中性脂肪と肥満に関係があることは分かりますが、実は肥満だからといって必ず中性脂肪の値が高くなるというわけでもないのです。

ここでは、中性脂肪と肥満の関係や健康診断での数値の意味について触れながらこのことについて説明していきます。

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中性脂肪は脂肪として蓄積される

まずは基本的な中性脂肪と肥満の関係についてです。中性脂肪は体の中でエネルギーとして利用されますが、エネルギーとして利用されるタイミングは通常時にエネルギーとして利用される糖質などが不足してしまった場合です。

エネルギーとして利用されなかった中性脂肪は体の中の内臓脂肪や皮下脂肪として蓄積されていきます。

このことから中性脂肪が含まれる食品や中性脂肪の合成に必要な栄養を含む食品を多く摂取すると、体脂肪が増えて肥満になるのです。

中性脂肪の作られ方は2通りあります。食事から中性脂肪を直接摂取する方法と、肝臓で糖質などを材料として中性脂肪を合成する方法です。食事から摂取する中性脂肪を「外因性の中性脂肪」、肝臓で合成する中性脂肪を「内因性の中性脂肪」と表現します。

TG値の意味

次に数値についての説明です。健康診断や血液検査をした場合、中性脂肪は「中背脂肪」「TG」といった表し方をされ、その横に数値が記載されます。中性脂肪はトリグリセライドとも呼ばれており、TGはトリグリセライドの略称です。

このTG値は血液検査で計測されているのですが、検査を行う場合は空腹時に行うようになっています。なぜ空腹時に行うのかというと食事をすることによって血液中の脂肪の量が増えてしまい、正確な数値を計測できなくなってしまうからです。

先ほど中性脂肪には外因性のものと内因性のものがあると説明しました。中性脂肪の検査は空腹時に行うようにしています。ということは、検査時の体の中には食事から摂取される外因性の中性脂肪は、ほとんど存在していないということです。

つまり、検査をして出た中性脂肪の数値は「内因性の中性脂肪=肝臓で合成された中性脂肪」の量を表しているということになるのです。

「肥満=高値の中性脂肪」というわけではない

最初にも説明したように、中性脂肪はエネルギーとして使わなくなった場合、体内の脂肪として蓄積されていきます。このことから脂肪が多い肥満傾向の人の中性脂肪の数値が高いというのは、簡単に想像できます。

しかし、実際には肥満であるにもかかわらず中性脂肪の数値が低いケースもあるのです。

このケースの場合、肥満になっている原因が食事の量の多さにあると考えられます。もし肥満の原因が食事の量の多さにある場合は、普段は食事から摂取される外因性の中性脂肪が体内に多く存在していると考えられます。

しかし検査をするために空腹の状態になると、普段は多く存在していた外因性の中性脂肪の量ががくっと減ることになります。

この状態で検査をすれば、いくら肥満傾向にあっても肝臓で合成されている内因性の中性脂肪の量は少ない状態なので、中性脂肪の値が少ないケースが出てくるのです。

肥満ならば問答無用で中性脂肪には気を付ける!

たまに「肥満だけど、中性脂肪の数値は低いから問題ない!」という人がいますが、あれは嘘です。
なぜなら、肥満だということは体内に脂肪が蓄積されている状態であり、蓄積されている脂肪のおよそ9割は中性脂肪が元となっているからです。

つまり肥満であるということは、中性脂肪が多いということなのです。

肥満なのに中性思慕の値が少なかったのは、食事量の変化によってあくまで「中性脂肪の数値」が少なかっただけであり、体の中の「中性脂肪の量」が多いことに変わりないのです。

そのため肥満であるならば中性脂肪の値が低いからといって安心せずに、肥満を解消するための取り組みを実践するようにしましょう。

脂肪という言葉がつく「中性脂肪」の数値が低ければ、肥満であってもなんだか安心感を感じますよね。しかし、肥満の場合はそこで安心してはいけません。肥満である場合、どんなに中性脂肪の値が低くても体内の存在する中性脂肪の量は多いはずです。

中性脂肪が多すぎると動脈硬化を引き起こす可能性も高まります。しっかりと「肥満=中性脂肪が多い」という点を意識して、生活するようにしましょう。

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