中性脂肪が低いと、どんな症状が出るの?

中性脂肪値が高いと動脈硬化になりやすくなることは有名であり、多くの人が健康診断で中性脂肪値の高さを気にします。

しかし反対に中性脂肪値が低い場合でも、体に様々な症状があらわれるのです。

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中性脂肪値が低い=低中性脂肪血症!

体内に存在する中性脂肪の量によって、体の状態は大きく3段階に分類されます。

中性脂肪値が150mg/dl以上…高中性脂肪血症
中性脂肪値が30~149md/dl…正常
中性脂肪値が29mg/dl以下…低中性脂肪血症

健康診断などで多くの人は動脈硬化を引き起こす高中性脂肪血症に自分が当てはまらないかどうかを特に気にしますが、高中性脂肪血症の反対に位置する低中性脂肪血症に当てはまるかどうかはさほど気にしていません。

しかし、実際には高中性脂肪血症だけでなく、低中性脂肪血症に当てはまる場合にも体に様々な悪影響があらわれるのです。

中性脂肪値が低いと体の中はどうなる?

低中性脂肪血症で体にあらわれる症状を見ていく前に、中性脂肪が減少するとどんな変化が体の中で起こるのか説明します。

▼中性脂肪の減少によりエネルギー不足
一番分かりやすいのが、中性脂肪の減少によるエネルギー不足です。
私たちは身体を動かすときも、なにかを考えるときも、息をするときも、ただじっとしているときでも常にエネルギーを消費しています。

普段は体内に存在するブドウ糖をエネルギー源として利用していますが、このブドウ糖が不足した場合には身体に脂肪として蓄積されている中性脂肪を分解してエネルギーとして使います。

つまり中性脂肪には非常時のエネルギーとしての役割があり、体内の中性脂肪が減少するということは体内で利用できるエネルギーが不足するということなのです。

▼中性脂肪の減少による動脈硬化
中性脂肪が増えすぎると動脈硬化が起こりやすくなるのは有名です。人の血液には悪玉コレステロールと善玉コレステロールが存在しています。

血液中の悪玉コレステロールは血管の壁にしみ込むという特性をもっており、これが動脈硬化を引き起こすきっかけとなっています。一方で善玉コレステロールは血液中の悪玉コレステロールを回収して、動脈硬化の発生を防いでいます。

一般的にはこの悪玉コレステロールと善玉コレステロールがバランスよく存在しており、動脈硬化も発生しない状態になっているのですが、体内の中性脂肪が増えると悪玉コレステロールよりサイズが小さい超悪玉コレステロールが血液中に増えます。

超悪玉コレステロールは悪玉コレステロールよりサイズが小さい分血管にもしみ込みやすいため、中性脂肪が増加すると動脈硬化が発生しやすくなるのです。

しかしあまり知られてはいませんが、中性脂肪が減少した場合でも中性脂肪が増加したときとは違うメカニズムで動脈硬化が発生してしまうのです。中性脂肪が減少すると体内のエネルギーが不足することはすでに説明しました。

このエネルギーというのは本当に様々なことに使われており、体の細胞を作るためにもエネルギーが必要になります。

そのため中性脂肪が減少するということは、体の中の新しい細胞が作れなくなるということでもあり、体の全身に張り巡らされた血管が古くなってしまうのです。

健康な血管というのは柔らかく張りがありある程度の伸縮ができるようになっていますが、古くなってしまうと硬くなり傷つきやすくなってしまいます。

血管が傷付くとそこから動脈硬化の原因となる悪玉コレステロールが染み込みやすくなるため、中性脂肪が減少した場合でも動脈硬化を引き起こすことがあるのです。

▼中性脂肪の減少によるビタミン不足
健康維持に必要不可欠なビタミンには水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンが存在するのですが、脂溶性ビタミンが血管内を流れる場合には中性脂肪とくっつく必要があります。

そのため中性脂肪が少ないと血管内を流れる脂溶性ビタミンも少なくなってしまい、体の各部に脂溶性ビタミンを届けられなくなってしまうのです。

脂溶性ビタミンにはビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKなどが分類されており、これらの栄養素は目の網膜や骨、免疫力などにも関係しているため、中性脂肪の減少は間接的にではありますが体の様々な部分に影響を及ぼすのです。

どんな症状があらわれる?

中性脂肪が減少することで、体の中では上で紹介したような様々な変化があらわれます。
それに伴って体にも多くの症状があらわれるのですが、その中でも代表的なものは次のとおりです。

・疲れやすい
・だるい
・動悸が激しい
・頭痛
・めまい
・抜け毛

中性脂肪が減少すると体内で使えるエネルギーも不足するため、日常生活の中で疲れやだるさを頻繁に感じるようになってしまいます。

また脂溶性ビタミンの減少は神経機能の低下を招いてしまい、めまいやたちくらみを引きおこします。さらに動脈硬化になるということは血液の流れが悪くなるということでもあります。

そのため体の各部に必要な栄養や酸素が届きづらくなり、頭部の抜け毛や頭痛が増えることもあります。

中性脂肪値が低くなる原因は?

中性脂肪値が低くなりすぎてしまう原因はいくつかありますが、最も多いのが「無理なダイエットや食生活の乱れ」です。特に女性の場合はダイエットをするために、「炭水化物を一切食べない」といったような極端な食事制限をしがちです。

当然ながらこういったダイエットをすれば、中性脂肪の元となる糖質や脂質が大幅に減少してしまうため、中性脂肪値も低くなってしまいます。

他にも甲状腺機能亢進症(バセドー病)や肝硬変など、他の病気が原因となって中性脂肪値が低くなることもあります。

そのため健康診断で中世脂肪値が低すぎた場合は、疲れやすさや頭痛などの諸症状を心配する必要もありますが、他の病気が隠れている可能性もあるため心当たりがある場合はしっかりと再検査をすることが大切です。

中性脂肪値が高すぎる場合は動脈硬化による心筋梗塞など重大な病気の発症の危険がありますが、数値が低い場合にも動脈硬化を引き起こす可能性は十分ありますし、日常生活を送るうえで気になる症状も出てきます。

これからは「中世脂肪値が高くならないように気をつけよう」と考えるのではなく、「中世脂肪値が基準値を上回ったり下回ったりしないように気をつけよう。」と考えるようにしましょう。

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